第2回 経団連「モビリティ委員会」開催

モビリティ産業の国際競争力の強化を通じ日本経済全体の成長を目指す経団連「モビリティ委員会」(十倉雅和委員長、豊田章男委員長、有馬浩二委員長)の第2回会合が2月8日に開催されました。東京・大手町の経団連会館でオンライン含めて510名が参加し、カーボンニュートラル(CN)実現に向けて意見交換が行われました。
 
  


モビリティ委員会委員長 有馬浩二 氏(部工会 会長・デンソー社長)


ギル・プラットさん、ありがとうございます。多様な選択肢を提供することこそが、限られた資源を効率的・効果的に活用する道であり、全ての人がCO2削減に貢献できる道でもあるとのお話、更にはそれを日本がリードすべきとのお話、ファクトに基づいた極めて明快なお話で大変勉強になりました。

先日、ある海外の自動車メーカーの方とお話した際に、同じく多様な選択肢の重要性を仰っておりました。ギルさんが仰ったような資源の問題や、充電インフラなど、消費者が困る課題が解決されていない地域、国がたくさんあるなかで、強制的に内燃機関の新車販売を禁止にすると、消費者は、今乗っている内燃機関の車から買い替えることができない、しない。結果としてCO2低減につながらない可能性があること。その結果、買い替え需要が落ち込むことで、自動車市場が大きく冷え込み、自動車産業全体に大きく影響が出るリスクがある。それゆえに、電動化に向かう道筋として、インフラなど、消費者が安心できる条件が整うまでは、消費者が選択できる選択肢を持っておくべきだと仰っておりました。まさに今日のプラットさんのお話ともつながりました。

さて、私は部工会会長として、日本の自動車産業を支えている中小・中堅部品企業が、電動化という荒波を乗り越え、元気に前に進んでいくために何をすべきかということに、いつも頭を悩ませています。自動車産業が裾野の広い産業構造となっていることは世界共通であり、電動化が部品産業に与える影響は、世界のどの国にとっても大きな、共通の課題ではないかと思います。国によってそれぞれ進む道は違うとは思いますが、自動車“部品”産業は電動化の荒波をどう捉え、どのように乗り越えていくべきなのか、幅広い見識をお持ちのギル・プラットさんの高い視野・視座から、是非アドバイスを頂けると大変ありがたく存じます。宜しくお願い致します。

有馬会長の上記質問に対して、ギル・プラット氏は、自然界における生物の多様性を例に出しながら、気候変動、地政学の変化等、今後益々不透明さが増す環境の中では、多様性こそが必要な力になるとして部品業界としても、多様な選択肢をもって、様々な挑戦をしていくことの大切さを示唆するコメントをされた。

詳細内容については、JAMA BLOGをご覧ください。(URL:https://blog.jama.or.jp/?p=3490 )